認定NPO法人夢職人(東京都江東区)は4月18日、経済的困難を抱える家庭を対象とした「子どもの食応援クーポン(Table for Kids)」の新規利用家庭の募集を開始した。スマートフォンを活用した地域連携型の「食」支援として注目を集めている同事業は、2025年6月から8月までの3ヶ月間、東京23区および千葉県の一部地域に住む対象世帯を支援する。応募の締め切りは5月14日(水)13時まで。
地域の飲食店や食品店と連携し、子どもの食をサポート
「子どもの食応援クーポン」は、一定の条件を満たす3歳~17歳の子どもがいる家庭を対象に、地域の協力加盟店で使える無料のデジタルクーポン(ポイント形式)を提供する支援制度。専用アプリを使ってクーポンを決済に利用できる仕組みで、対象店舗の指定メニューや商品に利用が可能。子どもを中心とした食の機会を家庭外からも支える新たなモデルとして、地域の商店との共創にもつながっている。
40家庭を募集、スマホ1つで地域のお店とつながる支援へ
今回の募集では、東京23区と千葉県浦安市・市川市・船橋市のいずれかに在住する家庭を対象に、計40家庭の新規利用を受け付ける。選考にあたっては、ひとり親世帯や住民税非課税世帯などが条件となっており、生活保護世帯や現在利用中の世帯は対象外。
支援期間中、1ヶ月あたり子どもおよび保護者(上限2名まで)それぞれに3回分相当のクーポンが付与される。使える店舗は東京都東部を中心に46店舗(飲食店、弁当・青果・精肉店など)にのぼり、順次拡大を予定している。
「食」から始まる地域支援のかたち Table for Kidsのこれまでとこれから
「Table for Kids」は、2020年12月に新型コロナ禍の影響を受けてスタート。これまでに都内近郊の19市区で259家庭・735人を支援してきた実績を持つ。夢職人が主体となって審査・選考を行い、寄付金や助成金を原資に運営。アプリを通じて食の提供に加え、子育て支援情報や福祉制度の案内も受けられるのが特徴だ。
本事業は、デジタル地域通貨システムを展開する株式会社フィノバレーとの連携で実現しており、スマートフォンを活用した地域支援モデルの好例となっている。
支援の仕組みは、「地域で支え合う子どもの食卓」をコンセプトに、今後も継続・拡大を予定。支援を希望する家庭は、夢職人の専用ページからオンラインで申し込むことができる。