株式会社KICKsは、観光地に設置された公共トイレを写真や設備条件で検索できるWebサービス「TOIMAP(トイマップ)」をリリースした。2025年4月時点で京都・大阪・金沢の3都市に対応し、5,500件以上のトイレ情報が登録されている。
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観光地の“トイレ問題”に挑む、情報公開×レビューの仕組み
TOIMAPは、現在地やエリアからトイレを検索し、「ベビーベッド」「オストメイト対応」「車いす対応」などの条件で絞り込みができる観光客向けトイレ検索サービス。写真付きで清潔さや設備が確認でき、実際の利用者によるレビューも投稿可能。スマートフォンのブラウザからそのまま使えるPWA形式で、アプリのインストールも不要だ。
英語・中国語・韓国語にも対応しており、訪日外国人にとっても使いやすい設計となっている。
京都大学での研究から生まれたサービス
本サービスは、代表の山本氏が京都大学経営管理大学院で「観光地におけるトイレ閉鎖問題」を研究したことを契機に誕生した。公共トイレの維持費やマナー問題が全国の観光地で課題となる中、TOIMAPは「情報公開」「マナー啓発」「レビューによる可視化」の3点から課題解決を図る。
山本氏は「トイレは地域の“見えないおもてなし”。安心・快適な滞在環境を提供しながら、持続可能な観光インフラの構築を支援したい」とコメントしている。
地方展開へ、自治体・DMOとの連携も視野
現在は関西・北陸の主要都市に限定してサービスを展開しているが、今後は全国の観光地や地方自治体との連携を進め、地域課題の解決につなげていく予定だ。