株式会社ベアーズは8月5日、東京都杉並区において「産前・産後支援ヘルパー事業」「多胎児家庭家事・育児支援ヘルパー事業」を提供することを発表した。
ベアーズでは2023年からさまざまな自治体と同様の取り組みにおいて連携しており、杉並区との取り組みは16連携め。
妊娠中から1歳未満になるまで家事や育児をサポートしてくれる
ベアーズが東京都杉並区で実施するヘルパー事業については、杉並区のサイト上に詳細が記載されているのでこちらをもとに紹介する。
利用できる人は、杉並区内在住の妊婦または1歳未満のお子さんを養育中の保護者。産前は妊娠がわかった時点から出産日まで。産後は出産後から子の1歳の誕生日の前日まで利用できる。利用時間は午前9時から午後5時まで。1日1回、連続で4時間以内の制限はある。また、日曜日や祝日、年末年始は除く。
サービス利用時、産前は妊婦が自宅にいること、産後は保護者と子(対象児)が自宅にいることが条件。利用場所は自宅に限る。ただし、テレワークなどの勤務中は原則利用できない。
利用にあたっての申請は郵送や来所、電子申請の選択肢が用意されている。料金は1時間1,000円。なお、生活保護法による生活保護世帯、特別区民税・都民税非課税世帯は無料で使える。また、交通費は利用者負担となる点は注意が必要。ちなみに、サービス利用料および交通費は、杉並子育て応援券(「ゆりかご券」含む)が使えるという。
主なサービス内容は以下。
できることの例
- 日常的な家事(食事の支度・洗濯・掃除等)
- 食材および日用品の買い物
- 健診等の付き添い
- 上の子の保育園等の送りまたは迎え
- 対象児のお世話(もく浴や授乳、食事の介助等)
- 対象児の見守り(2時間まで)
- 上の子のお世話(2時間まで)
できないことの例
- 食事のつくりおき
- 大掃除、引っ越しの準備・片付け、庭掃除
- 窓ふき、排水溝・換気扇掃除、カビ取り
- 通院の付き添い
- 学齢期の子の送迎、お稽古ごとの送迎
- 子の預かり(託児)
多胎児家庭の支援についてもおおむね同様の内容だ。ただし、こちらもテレワークなどの勤務中は原則利用できない。詳細は以下のリンクにて。
▶ 東京都杉並区 多胎児家庭支援事業
家事代行にとどまらず高齢者の支援なども担う
代行サービスは、少子化・女性活躍推進等の打開策としても注目が集まっている。自治体側としても「子育てしやすい街」であることは今後の重要指標のひとつになっていくことは間違いない。
今回紹介しているベアーズの特徴は、こうした代行の幅の広さだ。
ベアーズではベビーシッターや料理代行、そしてハウスクリーニングなど家事における幅広い領域を手掛けている。最近では「なんでも買い物代行」として、消耗品から家具家電に至るまで要望に合わせて幅広く買い物をしてくれるサービスも提供している。また、高齢者支援も存在する。これは、介護保険制度の枠にとらわれず、掃除、洗濯、料理等を代行するサービス。料金は1回ずつ実施するスポットプラン(1時間)は交通費など込みで8,140円。
さまざまな自治体でこのような代行やサポートしてくれる取り組みがあれば、そこに暮らす人たちへの安心感は増える。子育て中には「(語弊があるかもしれないが)お金を払ってでも解決したいこと」は少なくない。また、「ヘルパーを頼ればいい」といった心の支えにもなってくれる。
ベアーズだけに限った話ではないが、自治体と連携したサポート事業は今後もさまざまな地域で拡大していきそうだ。