オーバーツーリズム対策と地域活性化を両立 JALと星野リゾートが訪日観光客向けに魅力的な“穴場”観光スポットを世界に発信

JALと星野リゾート
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日本航空株式会社と星野リゾートは10月17日、訪日観光客に向けた「王道vs穴場キャンペーン」を実施することを発表した。これは、両社が連携したキャンペーンを通じて、日本の魅力的な観光資源の眠る大都市圏外に観光客を誘客することでその素晴らしさを伝え、オーバーツーリズムの解消に向けて取り組むとともに地域活性化に貢献することが狙いだ。

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特設サイトを開設

特設サイトでは、「桜」「祭り」「紅葉」「雪」「自然・アクティビティ」を切り口に、訪日観光客にとって「王道」と「穴場」の観光地を紹介する。
特設サイト

紹介コンテンツの一例では、「王道」として京都市が挙げられ、「穴場」としては山口県長門市、青森県弘前市が挙げられている。

▲ 王道:京都市 星のや京都
▲ 穴場:長門市 界 長門

JAL訪日ダイナミックパッケージにて宿泊プランを販売

また、訪日観光客向けにJALの航空券と星野リゾートが運営する一部施設を組み合わせたパッケージプランの予約を開始した。訪日観光客向けなので、販売対象地域は日本国外。

宿泊施設として記載されているのは、トマム ザ・タワー、リゾナーレトマム、青森屋、奥入瀬渓流ホテル、界 津軽、星のや富士、界 アルプス、星のや京都、界 出雲、界 玉造、界 長門、界 雲仙、界 霧島、星のや沖縄、西表島ホテル、星のや竹富島、リゾナーレ小浜島。

訪日観光客向けの特設サイトにてこの宿泊プランが販売されるという。

外国人宿泊者数はコロナ前を上回るが、人気地域がシェア73%を占める

観光庁が毎年実施する宿泊旅行統計調査によると、2023年の外国人延べ宿泊者数は全国で約1億1775万人を突破し、新型コロナウイルスパンデミック前の2019年を上回る結果だった。

しかし、都道府県別では、宿泊者数の上位5都道府県(東京都、大阪府、京都府、北海道、福岡県)で全体シェアの約73%を占め、宿泊を伴って地方に旅をする訪日観光客は少数にとどまっている。

円安ドル高の影響もあり、訪日観光客は非常に増えている。ただその一方で、街中の人混みや交通渋滞といったインフラ側や、受け入れ側の従業員不足などさまざまな課題が発生するオーバーツーリズムの問題が浮上している。とくに、人手不足に悩む日本において、切っても切れない話だ。

今回JALと星野リゾートが取り組むキャンペーンは、外国人相手に対して認知度の低い魅力的な地域をPRすることで、観光客の一極集中を避けることが狙いのひとつにある。それだけでなく、観光客を呼び込みたい地域に向けた地域活性化の両軸を備えている点もポイントだ。

JALと星野リゾート

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