推し活、7割が「優先度の高い費用」と回答 消費行動の分析:(朝日大学マーケティング研究所調べ)

推し活
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朝日大学(岐阜県瑞穂市)の附属研究機関である朝日大学マーティング研究所は1月30日、推し活について調査を実施し、その結果を発表した。推し活には観戦、グッズ購入、聖地巡礼、イベント参加、ファンミーティングなどさまざまな活動があり、消費活動によっては地域活性化にもつながる。

本記事では、同社のプレスリリースの内容をそのままお届けする。

調査概要
調査期間:2024年10月7日(月)~10月12日(土)
調査方法:インターネット調査
対象:関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)に居住する20~50代の男女
サンプル数:480名

目次

調査の背景

日常生活の多様化が進むにつれて趣味や興味関心も細分化され、各自が熱心に応援する対象も様々な方向に分散してきました。ITが進展したことで細かな情報も手に入りやすくなりました。このような環境下、推しを応援する活動が余暇の有力な過ごし方となり、資金と時間が消費されるようになっています。推し活の実態を把握するための調査を実施しました。

週1回以上の“推し活”が半数以上

週1回以上の頻度で“推し活”を行う割合(54.4%)は半数以上で性別では男性(47.2%)より女性(59.1%)のほうが高い。男性より女性のほうが盛んに思えるが年代別でみると実態は異なる。男性では30~39歳(69.3%)と40~49歳(61.9%)は6割以上、対して18~29歳(31.6%)と50~59歳(29.4%)は約3割と差が大きい。女性では30~39歳(73.3%)と18~29歳(60.6%)で高く、40~49歳(52.0%)と50~59歳(45.4%)で低い。男女とも30~39歳で“推し活”が盛んに行われている。“推し活”に関しては年代によって頻度が大きく異なるため、各層に見合ったきめ細かい対応が求められる。

女18~29歳と女40~49歳は誰かと一緒の“推し活”が多い

“推し活”については、ひとりで活動する人が多数を占める。「ひとりで行動するタイプ」または「どちらかというとひとりで行動するタイプ」とする人が全体では83.0%を占め、特に男性(94.3%)で高い。女性でもひとりで活動する人が多数派だが、18~29歳(64.5%)と40~49歳(69.6%)は相対的に低く、誰かと一緒に行動するタイプの人が相対的に多い。基本的に“推し活”はひとり行動だが、女性は18~29歳と40~49歳を中心に誰かと一緒の行動も少なくない。女性においては、“推し活”が同一趣味嗜好を持つ誰かとのコミュニティとなっている可能性がある。

男30~40代の大多数は“推し活”費用の優先度を高く考えている

男30~39歳と男40~49歳は“推し活”の行動頻度が高くそれなりの費用も掛かるが、それを「優先度の高い費用」と考える人が大多数を占める。“推し活”に相応の時間と費用を投下する彼らにとって、“推し活”は重要な日常生活の一部である。女性では40~49歳を除く各層で7割以上が「優先度の高い費用」と考えており、女性にとっても“推し活”は欠かせない日常行動のひとつである。女性は男性に比べて“推し活”が誰かと一緒の行動である割合が高く、コミュニティ活動であることも、優先度が高く評価される一因である。強い思いを持つ“推し”に対して、時間とお金を惜しまない意思が表れている。

適切な手法を見極めることが、推し活のマネタイズには必要

日常生活が成熟した日本では、推し活は有力な余暇の過ごし方となっています。資金と時間を投下するモチベーションも強いだけに、受け皿となった業界には大きなメリットをもたらす機会となります。今回の調査では、回答者の半数以上が週1回以上の頻度で推し活を行っており、その行動タイプとしては「ひとりでの行動」が中心となっていることがわかりました。また推し活に要する費用については7割以上が「優先度の高い支出項目」としており、消費に結びつきやすい活動であることが確認できました。推し活には、観戦、グッズ購入、聖地巡礼、イベント参加、ファンミーティングなど様々な活動が想定されますが、どの活動が消費に結びつきやすいのかは、消費者のタイプや推しのジャンルなどによって異なるものと思われます。適切な手法を見極めることが、推し活のマネタイズには必要です。

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