東京都渋谷区に、日本最大級のディープテックスタートアップ支援拠点「SAKURA DEEPTECH SHIBUYA(以下SDS)」が2025年1月23日に開業しました。これは東急不動産株式会社が主導するプロジェクトであり、バイオテクノロジー、エネルギー、AI、ロボティクス、クライメートテックといった最先端分野で活躍するスタートアップの成長を促進する目的で設立されました。
ディープテックエコシステムを形成する新たな場
SDSは、国内外のディープテック関連企業、大学研究機関、投資家、政策決定者を結びつけるハブとなることを目指し、以下の支援プログラムを提供します。
- スタートアップの成長を支援する施設の提供
- MIT産学連携プログラム(MIT ILP)との連携
- スクラムスタジオ株式会社とのアクセラレータープログラムの実施
- 国内外の大企業、ベンチャーキャピタル(VC)、政府機関とのネットワーク形成
- 日本のスタートアップの海外進出および海外スタートアップの日本市場参入支援
「渋谷から、世界を動かす。」をコンセプトに掲げ、国内外のディープテック企業が集まる場としての役割を果たします。
グローバルな産学官連携を強化
SDSは、マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授陣とのパートナーシップを締結し、最先端の研究や事業アイデアを提供する機会を提供します。また、スクラムスタジオ株式会社が推進するアクセラレータープログラムでは、企業とスタートアップの協業を促し、研究開発と事業成長を加速させます。
さらに、広域渋谷圏を中心に、国内外のディープテックスタートアップの事業展開や国際社会への発信力を高めるためのネットワーク構築を進めています。
オープニングイベント「DEEPTECH INNOVATORS DAY 2025」を開催
SDSの開業を記念し、2025年1月23日には「DEEPTECH INNOVATORS DAY 2025」が開催されました。本イベントでは、MITのKripa K. Varanasi教授が登壇し、ディープテックの最新動向や課題、政府や民間の支援の重要性について講演を行いました。
また、CES 2025にも出展したヒューマノイドロボット企業Apptronikの創業者Luis Sentis氏、MIT発CCUSスタートアップVerdoxの創業者Brian Baynes氏、CO2活用技術を手掛けるHelix CarbonのCEO Evan Haas氏など、世界をリードするイノベーターたちが登壇し、ディープテック領域の最前線について議論しました。
渋谷区の長谷部健区長も登壇し、SDSの開業に寄せた祝辞を述べるとともに、スタートアップとの連携の重要性について語りました。
アクセラレータープログラム参加者募集
現在、SDSではグローバル展開を目指すディープテックスタートアップを対象にしたアクセラレータープログラム「Sakura Deeptech Accelerator」の参加者を募集しています。
募集要項
- 対象ステージ:アーリー・グロースステージ(PMF※を確認・実証済み)
- 対象地域:グローバル(国内・海外)
- 対象領域:クライメートテック、AI・ロボティクス
- 提供支援:資金調達支援、事業成長支援、ネットワーク構築、技術メンタリング
※PMF(Product Market Fit):製品が市場に適合している状態
詳細は公式サイト(https://www.sakuradeeptechshibuya.com/)をご確認ください。
渋谷から世界へ—ディープテックの未来を切り拓く
「SAKURA DEEPTECH SHIBUYA」は、単なるオフィススペースではなく、ディープテックスタートアップが世界を舞台に活躍するためのエコシステムを形成する場です。ここから未来の革新が生まれ、新しい産業が創出されることが期待されています。
今後もSDSでは、スタートアップ向けのイベントやコミュニティ活動を積極的に展開し、国内外のディープテックエコシステムの発展を支援していきます。