株式会社タイミーは8月2日、大阪府と事業連携協定を締結することを発表した。締結は8月16日（金）を予定。16日14時からは事業者を対象とした「大阪府×タイミー連携セミナー」を実施する。
観光需要の拡大が見込まれる一方で人手不足が大きな課題に
大阪府は2025年に「EXPO 2025 大阪・関西万博」を開催する。同万博サイトに掲載の基本計画によれば、来場者数は2,820万人を見込んでいる。大阪府内ではホテルなどの建設ラッシュを迎えているなど、インバウンドや国内観光需要が増す想定だ。
しかし、観光関連への授業が増す一方で、人手不足は一層深刻になる。帝国データバンクが発表した「人手不足に対する近畿企業の動向調査（2024年1月）」によれば、サービス業が最も非正社員の人手不足を感じていることがわかった。
そこで大阪府はタイミーと協定の締結にいたった。いうまでもなく締結の目的は、観光需要の高まりによって人手確保が必要な観光業、飲食業、そして府内の主要産業である製造業における人材確保だ。同時に、雇用創出や多様な働き方を推進していく。
さらにタイミーでは、産学連携で学生に仕事体験の機会を提供し地元企業とのマッチングの推進や、スポットワークを通じた長期就業を支援する「タイミーキャリアプラス」を活用した資格取得支援等の取り組みも実施予定という。
自治体との提携は8事例め、都道府県単位では今回が初
タイミーでは2023年以降、さまざまな自治体と今回の大阪府のような取り組みを進めてきた。
- 下呂市（2023年3月）
- ニセコ町・倶知安町（2023年10月）
- 小樽市（2024年3月）
- 仙台市・仙台観光国際協会（2024年5月）
- 日光市（2024年5月）
- 糸島市（2024年6月）
- 十勝 清水町（2024年6月）
下呂市においては、2024年3月末時点でワーカー数が前年同月比約2.5倍、事業所数は約4.4倍に増加したという。また、ニセコ町・倶知安町では、2024年3月末時点でワーカー数が前年同月比約2.9倍、事業所数は約4.4倍となったそうだ。
スポットワークやスキマバイトと称される、新たな働き方を生み出したタイミー。同社はことし7月に上場し、さらに大きな成長を予感させる。
また、スポットワークにおける競合他社も続々と出現していることから、世の中的にタイミーが提案するような“働き方”が一般化されつつあり、同時に新しい雇用の創出ができつつある。とくに、地方など人の数そのものが足りない地域においては、柔軟な働き方をすることで「人手不足」という課題の解決を図れる。
