サーモンをオーダーメイドで作れる時代に 養殖方法や飼料など要望に応じてカスタム可能 – 株式会社Smolt

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お刺身やお寿司で人気ネタのサーモン。オーダーメイドで養殖できるそうだ。すごい時代が到来しているかもしれない。

株式会社Smoltは8月26日、スーパーマーケットや飲食店向けのオーダーメイドサーモン提供サービス「SMOLT TAILORED」の提供を開始した。顧客のニーズにあわせて養殖方法や魚種、飼料、生産地域、出荷形態などをカスタマイズし、独自のプライベートブランド(PB)サーモンを提供するという。

目次

カスタマイズ可能なだけでなく安定供給も実現

SMOLT TAILOREDでカスタムできるのは主に以下の5要素だ。

  1. 養殖方法(陸上養殖、海面養殖)
  2. 魚種(サクラマス、トラウト)
  3. 飼料(低魚粉、代替たんぱく配合、オリジナル原料配合)
  4. 生産地域
  5. 出荷形態

本サービスを提供するSmoltは、宮崎大学で培った独自の技術により、サクラマス(サーモンの一種)の家系を代々選択、開発している。目標は、天然では希少な存在となってしまったサクラマスを育成し、水産業界に革新をもたらすことだという。

同社のサーモン養殖において核となるのは「SMOLT SEED」だ。

SMOLT SEEDは、Smoltが手掛ける世界の養殖を持続可能にする高品質なサーモン種苗のこと。純日本系統のサクラマス(桜鱒)から育成された稚魚は、6世代以上にわたる選抜育種により、高温耐性と優れた成長性を実現した。また、宮崎大学と共同開発した循環型養殖システムを活用し、環境に配慮しながら安定した供給を可能にしている。そんなSMOLT SEEDは、日本や気候条件に適応し、従来の養殖地域を超えて生産地域を拡大することや従来の地域でより長い期間サーモンを育成できる可能性を秘めているとしている。

従来の養殖方法には課題があった

世界的な水産物需要の増加にともない、養殖業の重要性が高まっている。しかし、地球温暖化による海水温上昇、環境負荷や資源の持続可能性、製品の差別化など、従来の養殖方法には課題があった。SMOLT TAILOREDを活用することで、これらの課題の解決を目指せるだけでなく、高付加価値製品の創造にもつながる。

たとえばの話だが、かっぱ寿司サーモン、くら寿司サーモン、スシローサーモンなど、寿司チェーンごとに独自のサーモンが提供される日が来るかもしれない。また、プライベートブランドの確立はもちろんだが、供給量の安定化などは食糧難に対する大きな解決策になり得る。さらには、このような取り組みから国全体での食料自給率の向上の糸口にもなるかもしれない。

オーダーメイドサーモンは楽しみだ。

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