企業の垣根を超えた物流の取り組みが進んでいる。先日、湖池屋とコカ・コーラとの取り組みをお伝えしたが、ローソンのトラックにワタミの「ワタミの宅食」の商品を積載して運ぶ取り組みが始まった。
宮崎県と鹿児島県の一部エリアにおいてローソンの配送ルートにワタミの営業拠点を組み込むことで実現。店舗配送に関わるCO2排出量の削減量は年間約52トンを見込むそうだ。
今回開始する取り組みでは、「ワタミの宅食」商品の納品数が少ない土・日・祝日に、ローソンの配送トラックにローソン店舗向けの商品と「ワタミの宅食」の商品を積み込み、ローソンの物流センターからローソン店舗とワタミの12の営業拠点(宮崎2拠点、鹿児島10拠点)へ900食(1日平均)を配送する。ワタミの営業拠点をローソンの配送コース(12コース〈宮崎2コース、鹿児島10コース〉)に組み込んで納品することにより、配送効率の向上を実現した。
ワタミとローソンは、2024年4月から埼玉県の一部エリアでトラックの未使用時間を活用したトラックのシェアリングを実施しており、配送トラックの効率的稼働による使用車両の削減につなげている。今回、ローソンの配送車でローソン店舗とワタミ営業拠点へ共同配送するのは初の取り組みだ。
CO2削減はもちろんだが、トラックドライバーの人員確保問題などの解決にもつながる。先日の湖池屋とコカ・コーラの取り組みのように、これまで企業ごとに独立していた輸送をいかに効率化させられるかが、今後の大きなトレンドにもなりそうだ。